公共バスの温度を市全域でリアルタイム監視


スウェーデン・シェレフテオ市の公共バス

MILESIGHT 導入事例 | スマートシティ

効率的で健康的な空間づくり:
公共バスの温度を市全域でリアルタイム監視

シェレフテオ市は集中監視システムの導入により、バス運転手の労働環境を改善しました。

Milesight パートナー

Kubang AB

導入地域

スウェーデン・シェレフテオ市

導入デバイス

EM300-TH × 80台
UG67 × 1台

アプリケーション

車内温度モニタリング
乗務員の健康・生産性向上

背景

バスなどの公共交通機関の車内は、建物内とは異なる温度変化にさらされます。これは運転手の快適性や生産性に影響を及ぼしますが、都市部の公共交通では車両数が多く、人手による点検・メンテナンスを適時に行うことは困難です。

シェレフテオ市は環境・気候対策の最前線に立つ自治体であり、その取り組みの一環として独自のLoRaWAN®ネットワークを構築しています。これにより、市のさまざまな事業において無線センサを設置できる通信カバレッジが確保されています。その可能性は非常に大きく、公共交通においてもLoRaWAN®技術とソリューションによってバスがネットワークに接続されました。

シェレフテオ市が所有するSkellefteå Kraft(シェレフテオ・クラフト)は、市のエネルギー供給の確保と、電子通信インフラの整備を担っています。公共交通分野では、Skellefteå KraftとSkellefteå Buss(シェレフテオ・バス)が協力し、80台以上のバスの運用効率とバス運転手の健康の向上を目指しています。

導入背景

「バスに温度監視を導入した理由は、温度の推移を時系列で追えるようにしたかったからです。運転手がシフトを開始する際に車内温度が低すぎてはいけないのですが、これまでは温度を監視する手段がありませんでした。」

― Mattias Gellin 氏(Skellefteå Buss 保守・サービス部門グループマネージャー)

課題

リアルタイムの状況が把握できない

冬季にバス車内を適切な温度に保つことは容易ではありません。特に市内路線ではドアの開閉が頻繁で、暖気が逃げやすくなります。また車庫側にも問題が潜んでおり、朝の運行開始時にバスが所定の温度に達していないケースがありました。

※出典:Dagens Infrastruktur紙(2023年3月1日掲載)

大規模展開の難しさ

「私たちが求めていたのは、バスの温度がどう変化しているかを明確に把握できるシンプルな機能でした。そこからニーズを整理し、さまざまなソリューションを検討し始めました。しかしすぐに、市場にある多くのソリューションは非常に高価で複雑だと分かりました。多数のバスへの設置を予定していたため、シンプルで柔軟なソリューションが見つからなかったのです。」(Mattias氏)

ソリューション

このプロジェクトの要件に対し、Milesightの無線LoRaWAN®デバイスとソリューションは理想的な選択肢でした。複雑な設置作業が不要で電池寿命も長いため、大規模な展開とメンテナンスにかかる手間を最小限に抑えられます。センサによるリアルタイム温度データの収集により、施設管理者は全体の状況から個別の変化まで、すべてをリモートで把握できます。

2023年1月、MilesightパートナーのKubang ABは、パートナーのTH1NGとともに、Skellefteå KraftおよびSkellefteå Bussへソリューションを納入しました。Skellefteå Kraftはまず10台のバスにMilesight温湿度センサ EM300-THを設置し、小規模な検証からスタート。パイロットプロジェクトで満足のいく結果が得られたことから、両社はこのLoRaWAN®ソリューションを大規模に採用することを決定しました。

大規模展開
データの可視化

「今回は特に課題と呼べるものはなく、最初から期待どおりに動作しました。現在は市内全域のバス、計80台に温度センサを設置しています。」

― Erling Johansson 氏(Skellefteå Kraft 側プロジェクト責任者)

Skellefteå Bussは約80台のバスに無線温湿度センサ Milesight EM300-TH を設置し、車内温度を監視しています。ネットワークカバレッジは、1台の屋外LoRaWAN®ゲートウェイ Milesight UG67 でシェレフテオ市全域をカバー。管理者はTH1NGのクラウドプラットフォーム上で全データを収集・可視化し、履歴データの分析によって、問題が深刻化する前に対処できるようになりました。

「導入にあたって特別な準備は必要ありませんでした。私たちのIoTプラットフォーム『IoT Open from TH1NG』にはすでに温度監視機能があったので、まさに最適なプロジェクトでした。」

― Erling Johansson 氏

システム構成図:EM300-TH → UG67 → TH1NG IoTプラットフォーム

システム構成図

導入効果

生産性の向上

「サービススタッフにとって重要なツールになりました。特に忙しい朝には、温度に問題があると分かったバスだけに集中して対応できます。また、整備工場ではなく市内の別の車庫に置かれているバスの状況も把握できるようになりました。」(Mattias氏)

データに基づく洞察

「運転手から不具合の報告があった際、走行中のバスも含めて車内温度の履歴を確認できるようになりました。時系列での推移を追えるので、原因の切り分けがはるかに容易になりました。以前は履歴をまったく見ることができず、それが悩みでした。」(Mattias氏)

リアルタイム通知

「原因はケーブルのショートからランプ連結部の不具合までさまざまです。センサのおかげで、夜間にバスの車内温度が一定値を下回ると、アプリ経由で自動的にアラームが発報されます。担当スタッフはそれを受けて、暖まっていないバスを別の車両に差し替えたり、出庫前に確実に暖めたりといった対応ができます。」(Per Lindfors 氏/Skellefteå Buss 導入プロジェクトマネージャー)

※出典:Dagens Infrastruktur紙(2023年3月1日掲載)

スマートトイレへの展開

「次のステップとして、市内各所にあるバス運転手用トイレの温度監視を計画しています。小型の施設で、停電が起きていないかを見守ることが目的です。マイナス25度の小屋に飛び込むのは、スタッフにとって決して楽しいことではありませんから。」(Mattias氏)

採用製品

LoRaWAN® センサ

EM300-TH 温湿度センサ

IP67防水防塵、電池駆動で長寿命。工具不要で設置でき、車両など振動のある環境にも対応。

製品詳細を見る →

LoRaWAN® ゲートウェイ

UG67 屋外LoRaWAN®ゲートウェイ

IP67対応の屋外設置型。広域カバレッジで、1台で市全域のバスを収容。

製品詳細を見る →

WHY MILESIGHT

「センサの設置がこれほど簡単だとは驚きでした。自分たちだけで設置できましたから。」

― Mattias Gellin 氏(Skellefteå Buss)

導入企業・パートナー

Skellefteå Buss(導入企業)

より良い日常のための、持続可能な公共交通。

長年にわたる成功は、思いやり、革新、信頼性、そしてノウハウが長期的に実を結ぶことの証だと考えています。それは自社のみならず、お客様にとっても同様です。品質を絶えず高め、変化し続ける周囲の要求と条件に応えられるよう、常に備えています。

Kubang AB(Milesightパートナー)

北欧地域のIoT製品ディストリビューター。

北欧のリセラーに対し、幅広いIT・ネットワーク製品を軸としたビジネス構築の機会を提供。ディーラーとの密接な協力を通じて、教育とビジネス機会の創出を行っています。

TH1NG(プラットフォームパートナー)

スマートで持続可能な社会を実現する、重要なデジタルインフラの開発・提供を行っています。

※本記事はMilesight社の導入事例「Real-Time Temperature Monitoring for Public Buses」を日本語に翻訳・編集したものです。LoRaWAN®はLoRa Allianceの登録商標です。

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